2016年11月7日月曜日

アランフェス 707 表板割れ、ブレーシング修理 

 クアトロパロスのタジカワさんに教室で使用されているアランフェスギターをお預かりしました。
どうもありがとうございました。
 落下させてしまったようです。
 表板が外れています。
 高音側 矢印の先、表板が割れています。
 高音側の割れ・・
 こちらは低音側です。
 クロージングバーも衝撃で外れてしまっています。
 表板とライニングが外れています。
 まずは、表板のはずれとクロージングバーを接着します。
 割れを接着した後に割れ止めを接着していきます。すべてクランプします。
 1個ずつクランプして接着していきます。
 貼る位置にあわせて、懐の長さの違うクランプを使用します。
 こんな感じで接着できました。しっかりクランプできれば目違いなども綺麗に取れます。
割れてからそれほど時間が経っていないということもありますが・・


タジカワさん、修理のご依頼をいただきありがとうございました! 

今月号の現代ギターに、クアトロパロス、白寿ホールでのコンサートの記事が掲載されております。
よろしければご覧下さい!

http://asakurakobo.blogspot.jp/2016/10/httpwww.html
↑こちらの動画もどうぞご覧下さい!

次回は、クライナーバッハの修理を予定しております。

朝倉宏泰

2016年11月3日木曜日

ジジョルジョ 修理

 ジジョルジョをお預かりしました。(T様どうもありがとうございました。)
 弦高を少し下げます。すでにサドルの土台が削られていますが、弦穴からサドルまで
角度があるので、サドルを削り弦高を下げます。
 弦がフレットから落ちてしまうということで、ナット交換し弦間を見直します。指板の幅に対して弦間が合っていませんので交換されたものだと思います。

 ナットを外すと成型品でした。そしてナット溝の中心部分が荒れています・・・
正確には、ナット溝の両端に薄板を敷いて嵩上げしています。

 この状態・・・最初は両端の薄板を取り除こうか考えましたが、側面の塗装のことも考えて
荒れている中心部分にマホガニーを埋めることにしました。
 少し均してからクランプしました。
 指板側面の接着剤とナット溝を綺麗に均します。
 オイル漬け牛骨に交換しました。弦間も変更しています。





 サドルを削ってセットしなおしました。
最後にフレットも磨いて完成です。

修理のご依頼をいただき誠にありがとうございました。
よろしくお願いいたします。

朝倉宏泰