2015年4月23日木曜日

YAMAHA GC-10 ブレーシング剥がれ、横板 裏板塗り替え 割れ等修理

 ヤマハGC-10をお預かりしました。(H様どうもありがとうございました!)このギターは、過去に何度も修理されているようで、板割れ修理痕や、当て木などかなりの数貼られていました。
異音がするということで、ブレーシングはがれを疑い調べました。
 表板のブレーシング剥がれ・・
 裏板も剥がれておりました。

 裏板は、マスキングしてから接着します。
 内側からターンバックル、外からはカムクランプで締めます。裏板のアールが崩れないように注意します。
 指板、フレットは汚れと曇りがありますので、綺麗にしました。
 クリーニング後。
 表板の内側、過去の割れ修理で、薄い割れ止めが貼られていましたが、きちんと接着されておりませんでした・・・
 紙が入っているところ・・ここもしっかりとクランプして接着しました。
 塗装も全面、ウレタンで塗り替えられていて、横板は、このように細かいヒビが出ておりました。
細かいヒビは、下地と上塗りが違う種類の塗料だったりすると出ますが、一部だけですので原因はわかりませんでした。  当初、部分塗装しようとしましたが、塗料をはじいてしまい、全く塗装が載りませんでしたので、お客様に相談したところ、裏と横を塗り替えることになりました。
過去の修理で板厚が薄くなっているので、塗装だけ綺麗に取り、木地はほとんどサンディングしませんでした。バインディングの剥がれ、裏割れなど新たに見つかり、その都度修理しました。
 裏板割れの割れ止め・・
 何度もふき取りながら、はじかないように少しずつ塗装していきました。
 磨いたところです。

音量もあり、とても良い音でした。 修理のご依頼誠にありがとうございました。

朝倉宏泰

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

再塗装はいくらくらいですか?

朝倉工房 さんのコメント...

コメントありがとうございます。 このヤマハの場合は、横と裏だけで5万くらいだったと思います。
元の塗装が何かにより大幅に金額は変わります。 あと、ワックスなど使われていて、下まで塗装をはがしても新しい塗装をはじいて塗料がのらないことも良くあります。 そのような場合は、相当な時間と金額がかかります。