とても珍しいイギリスの製作家、ニコラススコットの修理ご依頼いただきました(K様どうもありがとうございました。)
まず、ナットの弦間がいいかげんなので、ナット交換と同時に弦間を調整しなおします。
無漂白の牛骨で製作しました。
隙間無く合わせますがきつすぎも良くないと思います。
白はうまく撮影できません。少し形状も変更しました。
こちらは表板の傷です。一部木地が出ておりましたので保護のためにタッチアップします。
木地の保護目的ですので、面一になるまで塗装を盛りませんでした。
こちらはアームレストのひび割れです。装着時にずれないようにカーボンピンが打ってあるのですが、きつすぎたのかそこからひびが入っています。割れた端の部分が服に引っかかってしまいます。
ここは接着して、綺麗に埋めます。そしてつやを合わせるために全体を磨きオイルで仕上げます。
シャーラーのペグを交換いたします。
ペグをはずし、マホガニーの丸棒を削って穴を埋めます。
シャーラーと後藤はペグポストの長さが違うので取り付け時に注意が必要です。
このギターは私が製作しているスモールマンタイプと同じ路線です。現在のニコラススコットのホームページに乗っているものと少し違います。ブレーシングもバルサではありませんでした。そしてなんといっても裏板がすごかったです・・・へこみ方向にアーチが付いていたり、これはいったいどういう構造なのでしょうか・・・
音は低音重視で、残響がこれでもかと長く、共鳴も印象的なギターでした。
構造がわからない部分に疑問が残りましたが、特にネックの仕込み角度などなど、とても勉強になりました!
修理のご依頼ありがとうございました。
朝倉宏泰
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