ジャニーニのカヴァキーニョをお預かりしました。(A様、どうもありがとうございました!)
症状は、弦高が高く、音程がよくないということでした。
フレットの状態、すり合わせしっぱなしで、接点が平らです。12フレットでの弦高、1弦が3.5ミリ 4弦が3ミリ・・・ 4弦は良いとしても1弦が高すぎです。
開放でチューニングしてからオクターブはあっているか確かめましたら、全く合いません・・・
サドルはピックアップになっていて、頂点が平らです。前に傾いていますので、何とか後ろ側に接点がきているという感じです・・・ 相談の結果、ピックアップはそのままということになりましたので、サドルを削りません。
音程を修理する前に、ボディをチェックしていたら、合板の剥がれや、ブレーシング剥がれがありましたので、まずはそちらを修理することにしました。サウンドホール部分の合板の剥がれです。
クランプして、しっかり接着しました。
裏板のブレーシング剥がれ、4弦側
つっかえ棒を作って接着します。外からは軽く押さえます。
裏板の1弦側の剥がれ。
同じように抑えて接着します。
表板のブレーシング剥がれ、サウンドホール下4弦側・・当て木してから接着します。
表板、サウンドホール上1弦側
同じように接着しました。
表板、サウンドホール下1弦側 ブレーシング剥がれ
接着しました。
スケールから、サドルの接点を後ろにずらしてオクターブが合うか試している所です。
接点を後退させても、音程はほとんど変わりませんでしたので、今度は弦高を下げるとどうなるか、写真がぼやけてしまっていますが、試しに12フレットをまたぐように木片を置いてみました。木片は、先を尖らせてフレットの代わりにしています。 これでオクターブは大体合いますが、それでも他に音程がおかしいところがありました。
Part.2はこちらです→http://asakurakobo.blogspot.jp/2016/03/part2.html
朝倉宏泰
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